ブログ更新しないまま見事に三が日が過ぎました。ごめん。閉じまして明けまして遅れましておめでとうございます。ユーテラスをこれからもよろしく。

昨日はまた新居の方に行って、本格的に木をじょきじょき切り始めました。現在この新居は松や金木犀や椿の木がたくさん生えている和風な家です。しかし父はここを洋風にしたいようで、松や椿はバッサリ切ってしまおうねーみたいなことを言っていたので私と母でじょっきじょき木を切っていた訳ですな。木にはとても申し訳ないんだがな。洋風にするのもそうなんだが植物がぎっしり生えた状態で夏を迎えると虫がわんさか繁殖してむしろ私の方が生きていけないんだな。虫アレルギーつうか、毛虫やら蛾が近くにいると肌荒れするのだな。吐き気じゃないから身体の不調が目立ちにくいんですが肌荒れってほんと辛いんだぜ...夏は地獄だぜ...余計肌荒れするからステロイド使えないしな...つか不幸自慢してもしょうがないね。新年だしね。

ということで語る。

フランチェスカ・リア・ブロックというアメリカのヤングアダルト作家がいるんですが、私はその人の作品が大好きです。ここでは何度もぼやいてるのでユーテラスずっと見てる人はもうくどいよお前と言いたくなるだろうね。知ってるし。大人になってからでも別に良いけど子供のうちに読んでおくのも良いと思います。ヤングアダルトのくせにセックスも麻薬もゲイもビアンも出てきますが今時のヤングアダルトはセックスぐらい普通ですよね。あんま読んでないからわかんないけど(だめじゃん

私がブロックを好きな理由としては、色彩豊かでポップなモチーフが使用されるところ、登場人物に芸術家や詩人や写真家がたくさん登場するところ、暴力表現を無暗矢鱈に多用しすぎないところ、神話・遺跡・森林・動物などの自然物を土台に置いて幻想の世界を作り上げていくところ、などか。

基本的にはフランチェスカ・リア・ブロックの世界を包むものは少女趣味です。一見アメリカっぽい雰囲気を醸し出していて少女向けの小説としては新鮮ですが、フリルやリボンやお姫様や王子様がキャンディやブリトーやアジアン雑貨や女神にすり替わっただけで、本質的には一緒です。日本だと山田詠美が近い存在だろうか。私はただの古典的なものよりもブロックのようにモダンな文化を混ぜつつも本質は一貫して古典的な少女趣味みたいな折衷な小説が好きですな。近代的な少女趣味が数多く生み出されていく現代に育ったのでそういうものを見るのに飽きた。だから古いものを読む。いろいろあると思うので特に名は挙げませんが。

何かレイプとか中絶とか妊娠とかいじめとか取り上げるのもつまんないよなーて思うのだな。少女なら夢見ようぜとか思わないか。というか取り上げてること自体が夢見がちなんですけど。少女が夢見がちなのは当たり前だしどうにか出来る訳でもないので別に批判しようとは思いませんが、夢見るならもっと正直に夢みれば良いのになーと。子供の価値っていうのは、前向き後向き関係なく、そこに潜むエネルギーだと思うから。
大人の手で分析する分にはレイプやらいじめやらはとても面白い題材だと思いますが、作品として昇華できるテーマじゃない。そういう題材がありふれてしまったことも理由として挙げられるけど、自分のしか存在しない世界に突如社会が介入してくる瞬間の驚きと葛藤と孤独感と怒りは、やりきれない何にも昇華しきれない五臓六腑の記憶としてものすごい速度で現在から過去に押しやられてしまうものだから、言葉にしたらとてもつまらなくなってしまうよなーーーと思う。それをリアルな子供の像として祭り上げるなんてまさに大量消費社会の常套手段ねえ、と。